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おくぬ〜の『来た球を打つ!』

スイスと日本で活動する舞台俳優奥野晃士(あきひと)のブログ。

ワークショップ『存在感のある身体』と『大阪春の演劇まつり』

こんにちは😃スイスに来て間もなく1週間、
日本での半年間の活動はおかげさまでとても充実した日々でした。
流石に今年の夏の暑さは応えましたが、
特に私にとって嬉しかったのは、
かつての拠点だった関西でも活動出来たこと。
7月16日には大阪春の演劇まつりの主催でワークショップを開催していただき、




大勢の参加者の皆様とも交流出来たのはとても貴重でした。
参加者の皆さまがた、熱心に取り組んで下さり、
本当にありがとうございました!🌈🌈🌈

実はこの春の演劇まつりは
1996年から1999年まで私の主宰していた劇団が参加させていただいてたという経緯もあり
加えて2000年にSPAC-静岡県舞台芸術センターに入団するきっかけを作ってくれたのが
事務局の新保さんだったということもありで、
私が静岡で身につけたスキルをぜひ恩義ある春の演劇まつりの皆様を通じて
関西にお返ししたいという思いから始めたもので、
りゃんめんにゅーろんの高口さんの制作で去年から開催しております。
スズキトレーニングメソッドをベースにしたワークショップなのですが、
ローマは1日にして成らず………メソッドもしかり………ということで、
まずは午前中、私の理解の範囲内で舞台上における身体理論をお伝えする講義を開催。



日本は、ある高名な文明論の先生によると、
一国で一文明を成す世界唯一の国といわれる。
少しばかり歴史を自分で学んでいると、
我々の先祖は、独自の哲学と身体感覚を育ませることに成功したことがわかる。
それはとりわけ、”侍”と呼ばれる人たちによって築き上げられたといえる。

武士道と葉隠-1

彼らは戦士でありながら、戦国時代を自らの手で終わらせ、
自らの手で政を行った江戸時代は、
静岡県立美術館の前館長芳賀徹先生のいうところの、”パックストクガワーナ”と称される
260年余のミラクルピースの時代を迎え、日本は独特の文化を育んだ。

そんな江戸時代こそ侍によって政は行われ
戦いのない時代に自らのレゾンデートル(存在価値)を追求した彼らは、
特権階級にある自らをかえりみて、その地位にふさわしい人間として何が必要かということを追求し
”士道”という哲学を完成させる。

後に山岡鉄舟によって武士道と名付けられ、
新渡戸稲造によって世界に発信されることになるこの価値観の原点は、
戦国時代の戦場を抜きにしては語れないと思うのだが、
この”命を賭して大義のために戦う”という姿は、
高潔な侍の態度であり、現在においても高いとされる日本人の民度は、
実は先人が築き上げてきた貯金なだけのような気さえする。

そういえば英語のvirtue(徳)の語源であるラテン語のvirtus(ウィルトゥース)
元来「男(vir)らしさ」を意味することを考えると
徳のある態度の極限こそ侍の姿だといえるのではないだろうか。

つまり日本の武士道は、
戦いに生きるべき侍が、
平和な時代に自分たちの存在意義を必死で追い求めた結果、到達した
神道、仏教、儒教のハイブリッド哲学であり、
日本人の道徳の原点であり、

今も「真昼の月のごとく」武士道は我々の頭上に輝きつづけているような気がする。

そんな死をも乗り越えたギリギリの境地を生きる武士の身体こそ、鈴木演劇の根底に流れる身体性であり、
その作品をもって世界の演劇人を驚かせた鈴木忠志氏の功績は大きいといえる。

朝早くから劇団未来の演出であり俳優の島くんや、女優の前田さん、三原さん、肉戸さんもご参加くださり、



世界で活躍するダンサーの大前光市さんも
スペイン旅行の日程を繰り上げて空港から直接参加してくださり、



そのほか、自主製作映画の美藤さん、
自ら紡ぎ出した言葉を朗読する実冬さん、作演出にも挑戦する京都の演劇人二階堂さん、
そして利賀村でのトレーニングにも参加するまさよさん、
甲子園から名古屋まで観劇に来てくれた
フットワークの軽いまさちゃん、
そのほか俳優のみならずシンガーさん、ダンサーさんが、
遠くは洪水で大変だった福山市からも、
大阪市の住民でも滅多に足を踏み入れない京阪野江から徒歩五分の
超コアなスペース劇団未来のワークスタジオに結集したことは、
古巣演劇祭へ、わずかばかりの恩返しになったかもしれない。



最後にメソッドを使って簡単な発表をしてもらったが、
何と言っても世界の舞台で踊るダンサーの大前光市さんに
セリフに挑戦していただくなんて、なんという贅沢な試み。
そのあとは直会。
新保さんも混じって和気藹々の雰囲気の中、
私は一日ワークショップをやったせいか、少々ガス欠気味でした。
次はぜひ、若い劇団へ新しい価値観を伝承し、
春の演劇まつりから関西の演劇界のレベルを向上することができたらと思っている。



あと7/28も急遽決まった門真国際映画祭関連企画として
「ハリウッドが愛した侍の身体」として特別ワークショップを開催しました。



なんと当初予定されてた会場が台風の接近により開始一時間前に閉鎖されることになり、
一時は中止の方向に話が進みかけましたが、
帰れなくなるといけないので遠方からの参加者には速攻連絡したものの、
主催者側がいろいろ手を尽くしてくださり、会場を移しての開催に。
座頭市の身体性を重点的に追求する三時間でした。



甲子園から駆けつけてくれるまさちゃんに聞くと
色々面白い映画が門真国際映画祭では観れたとのこと。



昨年は門真フィルムコミッションの奈須さんと十数年ぶりに再会し、
その奈須さんのお計らいで2017年8月、関西で初の歴史演談を、
門真でも歴史のある願得寺さんで開催していただきました!




願得寺の歴史を掘り下げると
いろいろいきあたるような気がする。
他にも門真の歴史を少し調べると、
何と言っても第44代内閣総理大臣の幣原喜重郎の出身地であるということ。
大阪出身というと、堺の鈴木貫太郎とこの幣原の二人しか
総理大臣は出ていないそうだが、
堺は当時関宿藩の飛び地だったことから鈴木は幼少時に本籍の千葉に移転しているので、
門真村で生まれ育った純粋大阪府出身の内閣総理大臣といえるのがこの幣原さんだ。
屋敷跡も現存しているようである。
台風の被害も大したことなくほっとした翌日29日は
春の演劇まつりの後夜祭、



劇団未来の島くんが最優秀演出賞をとりました!
おめでとうございます🎊
初めてお目にかかる人が大半でしたが、
当時の皆さまとも大勢再会し、昔話に花が咲いた。

大先輩の皆さままだまだ元気で驚くばかり。

大阪の演劇界の発展のために、ぜひ頑張っていただきたい!
奥野晃士

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